ミラボについて

3–lab | ミラボ は、2005年に吉田裕枝と小谷友樹の夫婦2人で結成した
京都の建築的企画デザインユニットです。

約15年の間、吉田がフリーランスとして運営してきました。

吉田裕枝略歴:一級建築士(管理建築士)

Yale大学大学院卒業後、長谷川逸子・建築計画工房株式会社(東京)にて
国内外の公共空間の立ち上げに携わる。
生涯学習施設のソフト立ち上げ(ワークショップ)やコーディネート(オペラ舞台美術)
市立公園の実施設計(ランドスケープ)等、主に建築周辺部の仕事を担当。
独立後は、小住宅や小店舗を手がける。

2001年より成安造形大学・京都芸術大学で
2020年より京都芸術大学大学院で非常勤講師を勤める。

2018年学位論文(環境科学博士)では、景観に内在する「景観の関係性」に着目し
文化的景観の何が淘汰し、何が継承されたのか、持続性の体系を750年のスパンで考察した。
2018-2020年インバウンド向けのフードガイドとして活動。京都地域リーダーをつとめた。

小谷友樹略歴:一級建築士

約25年の間、株式会社設計組織アモルフ(京都)にて
住宅や店舗デザインの他、全国各地の有名旅館やホテルの改装・新築を手がける。
2020年より大阪芸術大学、大阪工業大学で大学非常勤講師も担当する。

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もくじ

私たちの仕事の考え方

私たちの考える自分たちの役割

私たちは、建築を作ることを目的としていません。

建物の規模は、初期投資と将来の維持管理の点からも
コンパクトであるにこしたことはないと考えています。
作らないことが、よりふさわしい選択である場合もあると思います。
構造形式も素材も、適材適所で考えます。

建築は手段であり、
たとえば、建築だったらこうできるという、一つの方法だと考えています。

建築には
「身体を持っただれもが関わることのできる持続力」があります。

建築の特徴や意味を理解して、
社会のすきまにある問題を、具体的に、身体感覚に素直にアウトプットすることが
私たちの役割だと考えています。

そして私たちは、お施主さんやその周りの幸せを考えて、仕事をします。

私たち自身が、10年前に欲しいと願っていたものと、今欲しいものは同じではなく
お施主さんだけの幸せだけに沿って、ものに近づき過ぎてしまうと
10年後にお施主さんも目をそむけたくなる可能性があると考えるからです。

それがむしろ、これから2倍も3倍にもふくらむ可能性のある
土地の価値を生かし切る方法だと考えています。

可能な技術を駆使して、文脈の価値を共有する

まずは、現況の文脈を調べ、今そこにある価値について考えます。

他の業界では当たり前、とされる調査→実験→検証→再設計のプロセスは
原寸大模型を作ることが許されない建築の世界では、
大規模なものを除けば、軽視される傾向にあります。

私たちは、状況にふさわしい方法を選択しながら
私たちならではの技術で文脈を吟味し
土地の持つ価値をだれにでも分かる形にして共有します。
その透明性自体が土地の資産価値を高めることにつながると考えているからです。

どうしたらうまく利用できるのか、どう手を入れれば愛着が湧くのかを検証し、
残すべき価値、これから生むべき価値を考えて、場をデザインします。

「使い方」と「手の入れ方」に光をあてる

「使い方(利用・所有)」「手の入れ方(維持管理)」に関心があります。

たとえば、住宅でいえば、
民泊、サブスクリプション、レンタルスペース、シェアハウスなど、
最近のキーワードはすべて、「利用」「所有」がテーマです。

特に、だれが・どこを・どんな風に清掃するのか、は
建物の寿命や耐久性に関係するだけでなく
建築を取り巻く人たちの関係性を変化させる、重要な要素だと考えています。

トレンドの話のようですが、そうではありません。
このテーマは、少なくとも日本では、古来から試行錯誤され続けてきた古典的主題です。

この古くて新しい「制度」は、
現在の日本では、習慣や常識など、なんとなく決まってしまっていることが多いため、
オーナーさんの裁量で、案外あっさり決められることも多いのです。

私たちが2つのカルチャーの間に新しい場を育てたい理由

私たちの仕事のミッションは
「2つのカルチャーの間に新しい場を育てる」ことだと考えています。

これからの時代にふさわしい豊かさとは何でしょう。

私たちは
自分自身が大事にしたいと思う価値が、ありがとうを集めることだと考えました。

「お金」と言わずに「ありがとう」と言い換えたのには理由があります。

お金は評価ですが、
ずっと先に発生する価値を、すっきり即座に額面に置き換えることが難しい。

「ありがとう」も又、評価です。

「ありがとう」を集める新たな場ができると
もっと大きな「ありがとう」が集まります。

つまり「ありがとう」を集める文化の場をつくるということは、
未来のお金のやり取りにつながる仕組みをつくることだと言えます。

小さな価値は、機動性が高く、淘汰に強い。
これからの世界の鍵は、小さな価値をたくさん集めて、大きくすることだと
私たちは信じています。

場が「ありがとう」を集めるから、「ありがとう」がどんどん大きくなって、
その結果経済活動が生まれ、「ありがとう」を集める場の持続にもつながる。

場をつくることと価値が追いかけっこをして、お互いを持続させる

そんな未来を思い描いています。

私たちの仕事の取り組み方

CULTURE loves LANDSCAPESを通して

私たちの具体的な仕事の取り組み方を、
CULTURE loves LANDSCAPES」を例にご紹介します。

ツーリズムを切り口として、地域とインバウンド旅行客双方の
「文化的」景観の見方=Cultural Literacyを育成する総合的環境整備です。

これまで、さまざまな町づくり、地域おこしの試みがなされてきました。

しかし私たちは、後継者不足、地場産業の衰退などの地域の抱える課題の根本は、
地域に生まれた人が、故郷に誇りが持てなくなってしまったことにあると考えています。

親が自分の子の背中を「仕事がないから都会へ行け」と押す現実。

そのため、一過性のイベントではなく、継続的な経済活動を生み出すきっかけとして
ツーリズムに着目しています。

to Bでは、ソフトの調査、開発を入り口に、
ハードの施設の修繕、改修、更新の資金と道筋をつくります


to B マイルストーン

私たちのイメージする最終的なゴールとは
地域と旅行客との間で、第三者の力を借りずに
「文化的価値」と「お金」が自律的に循環する状態です。

そして、地域を牽引するのが、
宿(旅館やホテル)レストラン等のわざわざ通いたくなる「いい宿・いい店」です。

一般的に、設計事務所には施設の改修の依頼が来るのが普通ですが
実際には、ハードを美しくするだけでは不十分なのです。
そこで、私たちはハードとソフトの両方から、場をつくっていきます。

ハードも大事ですが、順番が逆。まずはソフトから。
ハードを設計する上でも、ソフトの見直しは欠かせません。

そのため、3–lab | ミラボでは
物理的投資を必要としない、以下の施策を行います。

① 近隣や施設の魅力に関する現況調査、土地に内在する価値の洗い出しと共有

集客がふるわないのは
往々にして、その土地の魅力と、箱の方向性がうまくかみあっていないため。

そのためまずは、状況の把握と、問題点、潜在的可能性の掘り起こしから始めます。
魅力的なコンテンツさえ見つかれば、魅力的な情報発信が可能になります。

② SNSなど情報発信の見直し

情報発信とマーケティングを連動させ、
お客様の声を反映させながら、都度改善し、徐々に集客を増やせば、
リスクが少ない上に、施設の改修の資金繰りに向けて、定量的な説得力あるデータが得られます。

③メニュー等サービスの見直し
宿の場合、連泊客向けのツアー提供も(ツアーデザイン、ツアーコーチング)


宿は、既に送迎手段を持っている場合が多く、日中手の空くスタッフもいます。
土地の魅力を伝えるツアーができると
まず、スタッフの土地に対する意識が変わります。
そうすると、お客さまに土地の魅力が伝わり、滞在の満足度が上がります。

ツアーは施設の改修のような規模の投資を必要としないのが魅力です。

④ 施設の改修、更新

①②③のプロセスを経て、既に懸案事項が透明化、共有化されているため
最小限の施設更新をスムーズに行うことができます。

 to B

現況の問題点の洗い出し・隠れた土地の魅力発掘

ウェブ・SNS等の情報発信の見直し

ツアーデザイン、コーチングによるツアーの実践・地域との連携

価値の定量化による資金計画

施設の改修・更新

宿・レストラン等の地域施設オーナー(地域リーダー)

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